突然ですが、フリン・ライダーってご存知でしょうか。
ディズニー映画の「塔の上のラプンツェル」に登場するキャラクターです。
画像の彼です↓
娘は5歳になったのですが、このラプンツェルが大のお気に入りで、
今ディズニーランドがハロウィンシーズンらしく、
ラプンツェルの仮装をして遊びに行きたいとなったわけです。
嫁が大のディズニー好きな上、裁縫なんかもけっこうできるので、
娘のためにフリフリのドレスを作ったり(市販のものを改造する感じですが)、
毛糸でラプンツェルの長い髪の毛を作って再現したりと、
かなり本気で準備を始めていました。
で、嫁は娘にこう聞いたんです。
「ママには何のコスプレをしてほしいの?」と。
すると娘は「フリン!」と即答したわけです。
フリンのコスプレって。。。
服は似せられても、、、顔どないすんねん。。。
「そーだ!パパ頑張ってなんとかしてフリンのお面作ってよ!」
はいぃぃ!?
「なんか、持ってる道具でなんとかできるでしょ!?」
いやいやいや、そんな無茶振り。。。
全力で頑張らせていただきます(腕まくり)。
ということで、なんとかしてフリンのお面を作ることになったわけですが、
どうせ作るならやはりプラスチックで作って塗装して仕上げたいわけです。
例えば画用紙でペラペラなのとか、画像を印刷しただけのはイヤだったので、
なんとかそれなりにクオリティの高いものを目指したいと思いました。
色々調べてみると、どうやらプラ板でお面を作っている人がいまして、
プラ板なら真似できそうだし、加工や塗装もできると思い、
チャンレンジしてみることにしました。
まずはお面の型を作ります。
の前に芯材をこさえます。
うちは新聞を取っていないので、代わりに古いホビージャパンのページを切り取り、
丸めて人の顔の大きさくらいの芯材を作りました。
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ちょっと分かりづらいですがw
横から見るとこんな感じです。
これに100円ショップで買った紙粘土をペタペタと盛っていきます。
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これめっちゃ軽くて使いやすかったです。
フリンは欧州っぽい顔で面長な感じの輪郭なので、型も面長に。
さらに掘りを深くして鼻を長くしました。
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目の部分をちょっと彫り込んで、口も唇と前歯を作りました。
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横から見るとこんな感じ。
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最後に指に水を付けて表面を慣らしておきます。
けっこう上手くできたと思いましたが、
作ってる途中からもう完全にジョジョのあの石仮面にしか見えなくなってきましたww
これを数日放置して乾燥させます。
さて、無事乾燥したので、いよいよプラ板でお面にしていきたいと思います。
自分の知識としては、この形をトレースする方法としては、
バキュームフォームでプラ板を加工するか、
この型を油粘土とかでさらに逆型を取ってレジンを流して複製するか、
などの方法があるかなと思いましたが、いずれも今の自分のスキルと道具ではできないので、
まぁチャレンジの一環としてなんとかプラ板で、と試みました。
結果は大失敗なんですけど!!
以下失敗事例。
まず手元にあった0.3mm厚の透明プラ板と、0.2mm厚の白いプラ板を用意しました。
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これを熱して型に押し付ければお面の形になるだろうと考えたわけです。
えぇ、考えが甘かったですが。。。
実はあまり成功する気がしてなかったので、
型がダメにならないようにラップを巻いて養生しておきました。
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それを流し台にスタンバイ。
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上に透明プラ板を載せます。
写真では分かりづらいでしょうが、プラ板が載ってます。
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ここにグツグツと沸騰した熱湯をブシャーとかければ!
熱でプラ板が柔らかくなって型の形にピッタリ変形してお面の形に!
なりませんでした!!!
100℃程度の熱ではプラ板はビクともしませんでした!
ま、まぁ分かってたけどね!
ということで次はオーブンに突っ込んで200℃で炙って変形させてやります。
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へへへ、200℃ですぜ?ダンナ。
いくらプラ板でもドロドローってなってピッタリ型の形になって、
簡単にお面になりますぜ!?
なりませんでした!!!
なんだこのゴミは!!!
白いプラ板はグニャーって変形して「おおぉぉぉーー」と期待が高まりましたが、
型に密着するほどには至らず、かなり粘りましたが写真の状態が限界。。。
透明プラ板に至ってはめっちゃ縮んだだけ!
ま、まぁ知ってたけどね!
縮んでアクセサリー作ったりするの売ってるもんね?
でもちょっとだけ期待したんですよ。
でも期待通りに完璧に縮んだよね!
あともう1枚、悪あがきで細かく切れ目を入れて追従しやすくもしてみました。
結局ゴミになりましたけど!
くそー、いい線いくかなーとおもったけど、
これではお面には程遠いです。。。
ということで、普通のプラ板で作るのはここで諦めました。。。
改めてよく調べてみると、普通のプラ板ではなく、
形状記憶プラスチックというプラ板を使わないと上手くいかないようです。
自由樹脂とかいう商品でも良いかもしれません。
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ま、まぁ分かってはいたんですが、手元にあるプラ板でできたらなって思ったんですよ。。。
それにこの形状記憶プラ板はなんと1枚で1000円もするんですよダンナ。。。
でも60℃で変形するというので、お湯かければ一発ですよきっと!
以下成功(?)事例です。
先ほどの自由樹脂をアマゾンで購入しまして、紙粘土の型の上に固定します。
お湯をかけた勢いであらぬ方向に流されるのを防ぐためです。
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で流し台にセッティングします。
お湯をかけます!
ピッッタァァーーー!!
これはすごい!
一気に柔らかくなってピターですよ!
途中写真なくて分かりづらいでしょうけど、
これプラ板がお面の型にピッタリ追従している状況です。
すごいです。ちょっぴり感動しました。
で、充分に冷えたら型から剥がします。
けっこうピッタリしてたので剥がすのも大変でした。
おかげで型が少し壊れてしまいました。
よく頑張ってくれたよ君は。。。
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でもちゃんと型通りに抜けてお面っぽくなってますよね。
ちょっとプラ板がダブついちゃって口の辺りとかちょっとおかしくなってますが、
このあと表面処理して仕上げるから大丈夫!
それでは仕上げの工程に移りましょう。
まず輪郭のラインを決めて、周囲の不要な部分を切り取ります。
続いて表面処理をしていきます。
どうしれも気になる口元の凸凹や目の辺りの盛り上がり、
それから型取りの際に押し付けて付いてしまった指紋の跡など、
全体的にヤスリがけして綺麗に均そうと考えました。
というか、ヤスリがけして綺麗にするつもり満々だったので、
型取った段階で表面んp状態はあまり気にしてませんでした。
所詮プラ板なのでいきらでも表面処理できるだろうと思っていたからです。
ところがですね、えぇ、無理でした。。。
全然綺麗にヤスれないんです、このプラ板。。。
600番とかじゃ全く歯が立たないし、
180番とかでヤスると表面がひたすらケバ立つだけで全く綺麗になりません。
完全に想定外でした。。。
デザインナイフで多少成形しましたが、硬くて上手くいかないし、
表面処理には全く適さない仕様のプラ板でした。
なのでもう諦めて塗装します!
ファレホをエアブラシで吹き付けて色を塗っていきます。
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メインで使ったのはゲームエアーのフレッシュ。
まずは満遍なく3回に分けて吹き重ねました。
つづいてメカカラーのブラウンでシャドーを入れていきます。
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顔色悪いオッサンになってきました。。。
メカカラーのライトフレッシュでハイライトも入れていきます。
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写真だと良く分からないですね。。。
最終的に再度フレッシュを吹き付けてグラデーションを落ち着かせました。
あとは筆塗りです。
メカカラーのホワイトサフで目や歯を、ピンクで唇を、
同じくチッピングブラウンで眉毛やヒゲを丁寧に塗り分けました。
最後にマットバーニッシュでツヤ消して塗膜の保護をして完成です。
表面処理を盛大に失敗しているので、ちょっとお肌が荒れてるのが気になりますが、
なかなかいい感じに仕上がったのでは??ないでしょうか。。。
さっそく娘に付けてもらいました。
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目、鼻、口は開口してあるので呼吸も問題ありません。
嫁にも付けてもらいました。
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サイズ感バッチリ。
なんだか段々フリンに見えてきちゃいましたw
表面がイマイチなのも、多少離れて見れば全然気ならないので、
嫁と娘からは非常に高評価を頂けました。
いくつか反省ポイントもあるので、また挑戦したいですがw
他のキャラクターでも応用できると思うので、
また色んなお面を作ってみるのも面白いかと思います。
最後に単体で完成写真。
裏は変な顔です。
使用したカラーです。
全てファレホです。
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左からゲームエアーのフレッシュ、
メカカラーのライトフレッシュ、
メカカラーのピンク、
メカカラーのブラウン、
メカカラーのチッピングブラウン、
メカカラーのホワイトプライマーです。
まぁまぁ、結果、フリンにあんまり似てはないですが、
自分でそれなりのクオリティーのお面を作れるということが分かったので良しとしましたw
また来年リクエストがあれば再チャレンジしたいと思います。
他にも作り方はあるでしょうし、もっと良い方法もあると思いますが、
同じようにお面を作りたいと思ってる方に少しでも参考になったら幸いです。
ではまた。